「キハ26形」は、1956(昭和31)年に登場した国鉄の準急形ディーゼルカーで、「キハ55形」の1エンジンタイプです。

 準急列車は、1968(昭和43)年に急行列車に統合されて消滅してしまったため、この「キハ26形」も、その後は塗色を急行色に変更され、一部の急行列車に用いられました。

 この「キハ26形」は、かつて存在したNゲージメーカー「エーダイ」の流れを汲むモデルですが、同社が倒産してしまったために、学研ブランドで1981(昭和56)年に急行色が、翌1982(昭和57)年に準急色が発売されたといういきさつがあります。

 その後、学研もNゲージから撤退してしまったため、トミックスがHGとして模型化するまで、プラ完成品としての「キハ26形」は長らく絶版で、一時はプレ値が付いていたようです。

 リサイクルショップで、その学研「キハ26形」を発見!
 準急色のM車という、かなりレアな一品なのですが・・・。



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 発売から実に34年、当時欲しくても買えなかった、そして買えるようになったときには姿を消していた、学研の「キハ26形」が、遂にやって来ました!



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 購入時の状態。
 オリジナルのケースではなく、KATOのケースに入っていました。



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 この紹介札、書いた人はただ者ではないようです。
 普通の人は、こんな事は知りません(笑)。

 「動作確認が行われていない」という点が気になりましたが・・・。



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 レールに乗せて、通電してみます。
 ライトが点灯し、走り出しました!



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 ボディを外してみたところ。
 ダイキャスト製のウエイトが、ズシリと重い。

 低速からスムーズに走りますが、轟音を伴います。
 ディーゼルカーらしくていい感じ(笑)。

 速度が乗ると、轟音が消え、走りが静かになります。



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 フロント。
 ウエイトに空いたふたつの穴の奥には、ライト用のムギ球が。



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 ヘッドライト点灯!



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 テールライトも点灯。



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 ライトの導光パーツは壊れているような気がしますが、元の状態が分からないので、とりあえずそのままです。



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 カプラーは、標準装備のアーノルトタイプからTNカプラーに交換されていました。
 前のオーナーさんは、トミックスのモデルと連結していたのでしょうか?



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 床下には「EiDAi N(エーダイN)」の刻印が。

 ・・・と、ここで気がついたのですが・・・。
 この床下は、2エンジンの「キハ55形」のものでは?

 調べてみると、学研の「キハ26形」にはM車は設定されておらず、M車は「キハ55形」だけです。

 ということは、この個体は「キハ55形」のM車に、「キハ26形」のボディを乗せたものですね。

 どんな経緯でこうなったのでしょうか。
 興味が湧きます。



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 サイドビュー。
 窓から覗くコンデンサが、時代を感じさせます。



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 床下機器の表現も、当時としてはなかなかのもの。

 車番は、「キハ26 107」ですね・・・。



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 フロント。
 古いモデルですが、印象把握は悪くないと思います。



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 ヘッドライト点灯。
 盛大に明かりが漏れています。
 (^_^;ゞ



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 テールライトも点灯。
 導光が左右対称ではないので、明るさが異なるのがちょっと残念。



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 反対側の妻面は、こんな感じ。



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 KATOの「キハ20形(左)」と。
 「キハ20形」は、1976(昭和51)年ロットの、4代目モデル。



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 ノスタルジックな雰囲気です。



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 上から見たところ。



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 同じ学研つながりで、「スハネフ15形(左)」と。

 学研の「スハネフ15形」は、1979(昭和54)年に「エーダイN(ナイン)」として発売されたものです。



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 学研(エーダイ)の車両が、2両になりました。

 「キハ40系」もそうですが、学研(エーダイ)は当時の2大メーカーだったKATOとトミックスが模型化しないものを選んでいたようで、その出来も当時としては水準以上でした。

 エーダイが倒産せずに現在に至っていたら、面白いメーカーになっていたかも知れません。



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 学研の「キハ55系」、とりわけ準急色のモデルは、発売当時から希少モデルだったこともあり、普通に探してもまず見つからなかったものですが、ひょんなことから入手できました。

 とはいえ、トミックスのHGを持っている方には、あまり興味が持てない品でしょうね。
 (^_^;ゞ

 ところで・・・「キハ55形」のシャシーに「キハ26形」のボディが乗っているこのモデルは、何と呼んだらいいのでしょうか!?