「スユ15形」は10系客車に区分される郵政省所有の護送郵便車で、1973(昭和48)年に試作車が登場し、全部で39両が製造されました。
「スユ15形」の後期生産形(車体番号2019~2039)は、車体構造が「50系客車」と同様の仕様になっているのですが、KATOが単品で模型化しているもの(品番 5224)は「車体番号 2031」ですので、このグループに属する車両となります。
模型では、片側の妻面のみテールライトが点灯。
カプラーは、標準装備のアーノルトから「KATOカプラーN JP」に交換しています。
サイドビュー。
「50系客車」に準じた車体だけあって、「マニ50形」荷物車とよく似た印象です。
反対側。
こちらにはトイレが。
テールライト点灯。
妻面には細かなレタリングが施されています。
反対側は、テールライトにレンズも入っていません。
なので、赤色マジックで色を入れています。
下地の青色が透けて、ちょうど消灯しているような感じに。
(^_^)
郵便マーク。
窓には保護棒の表現があります。
トイレ窓と流し管の表現。
荷室ドアの外側にも鉄枠の表現が。
細かいところまでレタリングが施されています。
車輪は黒染め。
トミックス旧製品の「マニ50形(左)」と。
このふたつのモデルの製造時期には、約30年の差があります。
確かに、なんとなく似た印象です。
「マニ50形(左)」と連結。
連結面を俯瞰してみたところ。
KATOの「オユ10形 郵便車(左)」と。
「オユ10形 郵便車」は車内で郵便物を区分していたことから、職員の汗による郵便物の汚損や、窓の開放による郵便物の散逸を防止するために、冷房が設置されていました。
屋根上にクーラーがある「オユ10形(左)」と連結。
「スユ15形」は車内における郵便物の区分け作業がないためか、クーラーは搭載されていませんでした。
切妻の「オユ10形(左)」と折妻の「スユ15形」では、連結面の雰囲気が異なります。
模型では屋根の色も異なり、「オユ10形」は銀色、「スユ15形」は灰色となっています。
KATOの「オユ12形 郵便車(左)」と連結。
「オユ12形」は屋根が高いので、連結すると高さに差が出て面白い雰囲気になります。
1986(昭和61)年に鉄道による郵便輸送が廃止されてしまったことから、実車の「スユ15形」は全て退役しています。
後期型に至っては、実働5年未満の車両もあったそう。
儚い運命を辿った「スユ15形」ですが、模型の世界ではバリバリの現役。
郵便車や荷物車の仲間達と一緒に、いつまでも走り続けます。
(^_^)v
コメント
コメント一覧 (2)
昔のNマガの小ネタ頁に、富マニ50側面窓へ郵便マークを貼ってスユ15に見立てる
ネタがありました。またはGMオユ10屋根と妻板、GMオユ12側板を組み合わせ。
そうすればでっち上げられるかな…と思ってるうちにKATOからあっさり発売。
KATOは寝て待て、ですねー。
有名なネームドトレインのネタもだいぶ網羅したからか、あるいは機関車の需要が
掘り起こせると期待したのか荷物列車ネタが増えてきましたね。ありがたいこと。
コメントありがとうございます。
「マニ50形」の窓に〒マークで「なんちゃってスユ15形」ですか!
面白いアイデアですね。
走行中なら、案外気が付かないかもしれません。
「KATOは寝て待て」、みなさんそう思っているんですねー。
しかし、カタログ掲載から発売まで 30年を要した「DD16形」のような例もありますから・・・。
待てなくなると、既発売のマイクロエース製品に、ついつい手が出てしまうんですよね。
それが、存外に良いデキで嬉しくなることもあったりして。
(^_^)