私が少年の頃、買ってもらった鉄道の図鑑はこれでした。



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 学研でも小学館でもなく、旺文社のもの。
 1976(昭和51)年発行の初版ですが、買ってもらったのは 1980(昭和55)年頃ではなかったかと思います。

 DD50形が表紙に載っているというのが凄い!
 リニアモーターカーの実験車両も時代を感じますねぇ・・・。

 で、この図鑑に載っていた1枚の写真に、強烈な印象を受けたのです。



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 それがこの写真です。
 私鉄の通勤電車を紹介したページで、京浜急行の「初代1000形(デハ1000)」が写っているのですが・・・。
 この場所、大きな道路と交差する広い踏切なのですが、遮断機がありません。
 有名な名鉄の「犬山橋」に似ている気もしますが、この写真は鉄道と道路の併用橋ではなく、やはり大きな踏切に見えます。

 「東京の大きな道路に遮断機がない踏切がある!」というのは、少年だった私にとっては大きな驚きだったと同時に、「これは何処なのだろう?」という疑問が、ずっと心に残っていたのです。

 この写真の場所が「八ツ山橋」と「品川第一踏切」ということが分かったのは、大人になり、インターネットの力を借りてからでした。



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 これはケイブンシャの「鉄道模型大百科」冒頭にあるレイアウトの紹介写真です。
 上側の写真で京浜急行600形が走り抜けているのは、やや簡略化されてはいますが「八ツ山橋」と「品川第一踏切」で間違いないでしょう。
 レイアウトの題材になるような、有名スポットだったようですね。

 その後、この踏切には遮断機が設置されています。
 さすがに安全を考えると当然でしょう。

 この路線は、今後立体化される予定があり、踏切も廃止されるようです。
 もはや叶うことではありませんが、少年の頃の驚きを持ったままに・・・昭和の時代に訪ねてみたかったですね・・・。