「マニ30形」は、日本銀行が所有していた荷物車ですが、その用途はいわゆる「現金輸送」だったため、運用状況や車両の構造は、長らく秘密のベールに包まれていたようです。

 こんなレアな車両をプラ量販品として発売したのは、もちろんマイクロエース。
 欲しくて探していたのですが、2両セットで結構なお値段がついていることが多くて・・・。

 「1両でいいんだけどなぁ」と思っていたところに、バラ売りの車両を廉価で発見したので即確保!
 このモデルは、「品番 A1555」の「マニ30暖地型・2両セット」のうちの1両です。

 「暖地型」があるということは「寒地型」もあるということで、そちらは「品番 A1491」として発売されたようですね。



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 この型の「マニ30形」は、1978(昭和53)年から翌79(昭和54)年にかけて6両が製造されました。

 こちらが前位となり、現金輸送時には機関車の次位に連結されていたそうです。

 折妻ですが、テールライト以外はのっぺらぼうですね。
 おでこ(?)に表現されている突起は何だろう?
 監視カメラでしょうか?



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 こちらは後位。
 車掌室があります。

 このモデルの車番は「2009」なのですが、妻面の配管は、わざと一部を湾曲させているそうです。
 本来この車両とセットとなっている車番「2008」の方は、配管がストレートなのだとか。



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 サイドビュー。
 「マニ30形」は、「50系客車」に準じた設計になっているそうです。



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 中央部分に客室(警備員添乗室)が設けられています。



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 反対側。



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 こちらにはトイレがあります。
 警備員添乗室は、「オロネ14形」に準じた構造だったのだとか。



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 車掌室(後位)側を横から。



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 前位側を斜めから。
 この扉の奥に、現金を積載する荷物室があるんですね。



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 屋根上の表現。
 中央の客室部分にはクーラーが設置してあります。



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 配管?アンテナ?は、別パーツで表現されています。



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 模型の編成としては、「マニ30形」は「任務中」として機関車の次位に連結するか、「回送中」として編成最後尾に連結することになるので、最後尾となる可能性がある車掌室側は、カプラーを KATOの「かもめナックル」に交換し、ジャンパ栓パーツを切り貼りしました。

 ・・・が、貫通扉下とカプラーの間に隙間があり、気になってしまいます。

 

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 そこで、適当な余りパーツを使って、隙間隠しに接着してみました。
 ・・・いいんじゃないでしょうか。
 (^^;ゞ



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 テールライト点灯!



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 車掌室側をアップで。

 マイクロエース驚異の印刷技術が、惜しげもなく発揮されています。
 凄い!

 ・・・貫通扉下の隙間は、埋めて正解のようです(笑)。


 
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 前位側は、編成最後尾として運用することがないので、実用性重視で「KATOカプラーN JP」に交換しました。

 ・・・ということは、こちら側のテールライトを点灯させて走ることはないということですね・・・。



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 実車の「マニ30形」は、JR化後、併結相手となる貨物列車の高速化に対応できなくなり、2004(平成16)年に廃車となってしまいました。

 しかし、「車番 2012」が北海道の「小樽市総合博物館」に保存されており、往時は謎に包まれていた車内も見ることができるようです。
 これは興味が出てきますね・・・。

 当鉄道では、荷物列車を組成して活躍してもらいましょう。