戦時中、拡大する鉄道貨物輸送需要に対応できる強力な機関車が必要となり、「デゴイチ」の愛称で有名な「D51形蒸気機関車」を拡大改良する形で開発されたのがこの「D52形」で、1943(昭和18)年に製造が開始されました。

 「D52形」のNゲージ鉄道模型は、積水金属時代からKATOの発売予定品にラインナップされていましたが、これは「D62形」と共に、いつの間にか消えてしまいました(笑)。
 中村精密やワールド工芸、マイクロエースから各種タイプが発売されていますが、手軽に入手して楽しめるのは、プラ製品であるマイクロエースということになるでしょう。

 「D52形」は、数ある日本型蒸気機関車の中でも、私が最も好きな形式で、「いつかは入手したい・・・」と思っていたところ、マイクロエースから小型モーターに換装されたモデル「D52-129・山陽本線(品番A6406)」が発売されたと知り、通販ショップで割安の中古モデルを見つけたので即購入です。


 
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 これは、1971(昭和46)年に発売されたKATOの「クハ103形」3代目モデルのインサート裏。
 「D52形」と「D62形」に品番まで割り振られていますが、残念ながら同社からは未だに発売されていません。



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 「D52形」は、国産蒸気機関車の中で最高の動輪周出力を誇る大型機関車でしたが、熟練工員や資材の不足、工程が省略された戦時設計などが原因となり、個体によって外観や性能にかなりのバラつきが見られ、設計どおりの能力を発揮できないものが多かったようです。

 戦後、こうした粗悪とも言える仕上がりが仇となって、ボイラーの爆発という重大事故が連続したことから、状態不良の個体は廃車され、残機は戦時設計から標準的な設計へと順次改造されていき、「D52形」は、ようやく本来の能力を発揮できるようになりました。

 今回模型化された「D52形129号機」は、1943(昭和18)年に就役し、当初は小郡機関区に所属していたようですが、その後、瀬野機関区に転属して「瀬野八越え」の後部補機として活躍しました。



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 サイドビュー。
 ランボードの白線が良い感じ。



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 既存のマイクロエース「D52形」は、モーターがキャブ内にドーンと鎮座していましたが、このモデルでは小型モーターに換装されたため、はみ出しが無くなっています。

 しかし、エンジン部とテンダーとの車間には手を加えていないようで、大きなモーターが消えた分、車間がやや広く見えてしまいます。
 (^_^;ゞ



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 モーターのカバーには、焚口のようなモールドがありますが・・・何故に真ん中に?
 従台車とキャブ下の隙間は、構造上仕方がありません。



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 動輪部。
 黒染め車輪になっています。

 この個体は「当たり」だったのか、超スロースタートが可能です。



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 非公式側から。
 C型機と比べると、動輪が多いD型機は重厚な感じがしますね。



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 テンダー後方から。
 ライトの点灯はなく、後部標識灯は赤色で塗装されています。

 アーノルトカプラーは、KATOの「車間短縮ナックルカプラー」に交換する予定です。
 


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 KATOの「C62形3号機(左)」と。

 戦後の改造で新生なった「D52形」は、電化完了以前の東海道本線や山陽本線といった幹線において貨物用機関車として活躍し、1972(昭和47)年に、北海道での運用を最後に引退しました。

 貨物輸送に余裕ができ、旅客需要が増大したため、余剰となった本機の大型ボイラーを転用して設計されたのが、旅客用機関車の花形となる「C62形」です。

 マイクロエースの蒸気機関車は腰高なイメージがありますが、このモデルはKATOの現行「C62形」と並べてみても、遜色ない感じです。



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 KATOの「C62型3号機(上)」とマイクロエースの「D52形129号機(下)」は、ほぼ同サイズです。

 まじまじと眺めると、KATOの「C62形」の方が細かなディティールで勝りますが、走らせて楽しむ分には、マイクロエースのモデルもなかなかのものです。

 

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 「C62形3号機(左)」と「D52形129号機(右)」。
 旅客用と貨物用、それぞれ国産最強の蒸気機関車が並ぶ姿には、感動すら覚えます。

 「Nゲージっていいなぁ」と思えるひとときです。



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 ヘッドライトは点灯可能。
 レンズには縦線のモールドが入っています。

 このモデルを後部補機として活躍させるなら、ダミーカプラーを交換する必要があるのですが・・・。

 交換用のアーノルトカプラーは付属していますが、ウチの貨客車は全てKATO系のカプラーに交換しているので、これに対応させるとなると、カプラー交換に大手術が必要となります。
 私には、ちょっと難しそうです。
 (>_<)



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 「D52形」は、国産最強の蒸気機関車でありながら、貨物用機関車だったという素性や、走行可能な動態保存機が存在しないという事情もあって、「C62形」や「C57形」といった華やかな旅客用機関車と比較すると一般的な知名度では劣りますが、そのパワフルな姿が大変魅力的な機関車だと思います。

 正面から見た際に、モールドが無い従台車が目立ちますので、スノープロウの取り付けを検討しています。
 (^_^)