「EF60形」は、1960(昭和35)年に登場した直流式電気機関車です。

 交流式機関車の開発で得られた技術を転用して開発された、いわゆる「新性能機関車」のパイオニアであり、当時直流式機関車としては最高の出力を誇っていた「EH10形」とそれほど変わらない出力を、同機よりも小型軽量な6軸のF級機で発揮することができました。

 「EF60形」のNゲージ鉄道模型としては、1980(昭和55)年に発売された学研のモデルが最初です。
 同モデルは、倒産したエーダイが開発中だったものを学研が引き継いで商品化したという経緯があり、完成品としては長らく唯一のモデルでした。

 その後、KATOが2001(平成13)年に、トミックスが2011(平成23)年に、それぞれ新規モデルを発売し、2大メーカーの「EF60形」が出揃いました。

 私が購入したのはトミックスのモデルで、19号機を模型化した「復活国鉄色(品番 9119)」。
 中古ショップのジャンク品カゴに激安で置いてありました。



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 「EF60形」の「19号機」は、1962(昭和37)年に増備された2次量産車にあたります。

 「19号機」は、1986(昭和61)年にジョイフルトレイン「やすらぎ」の牽引機に、1988(昭和63)年には「アメリカントレイン」の牽引機にそれぞれ指定されたため、各列車に合わせた塗装が施されていました。

 その後、再度「やすらぎ」塗装に戻されていましたが、2007(平成19)年にブルーとクリーム色の「国鉄直流機関車標準色」が施され、他の同型機が退役していく中で、唯一稼働中の「EF60形」として現在に至っています。

 「やすらぎ」タイプはKATOのラウンドハウスブランドで、「アメリカントレイン」タイプは宮沢模型から、それぞれ発売されたことがありましたね。



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 アーノルトカプラーが標準装備。
 トミックスのカプラーは、マグネット解放の関係で特に大きめです。



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 ウチの貨客車は全てKATO系のカプラーに交換しているため、標準装備のMカプラーをKATOの「EF66前期形ナックル」と交換します。

 トミックスの機関車の場合、付属の「TNカプラー」の基部を流用できることもあるのですが、この個体はジャンク扱い品だったため、付属パーツがありません。

 なので、ナックルカプラーがMカプラーの基部に収まるように、加工が必要になります。



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 「EF66前期形ナックル」に換装したところ。
 


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 正面から。
 「19号機」のヘッドライトは、就役時は1灯式でしたが、1980年代前半に2灯式のシールドビームに換装されました。
 この2灯式シールドビームは「ブタ鼻」とか呼ばれていて、評判がイマイチなようですね。

 ただ、ウチにある機関車では唯一のタイプなので、私は気に入っています(笑)。

 

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 後継機となる「EF65-500形(左)」と。
 「EF65-500」は、KATOのP形(品番 3060-1)です。

 塗装こそ異なりますが、基本的なつくりはよく似ています。



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 「EF65-500形(左)」と並べてみると、「EF60形(右)」はおでこのライトがクラシカルな印象です。



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 サイドビュー。
 2枚の窓が特徴的。



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 「EF65-500形(上)」と並べると、全長はほぼ同じです。



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 屋根はどちらも黒色。



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 今度は、同じ直流機の国鉄標準色つながりで、KATOの「EF64-1000形(左)」と並べてみました。



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 国鉄色の機関車は、見ていて落ち着きます。
 (^o^)



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 「EF64-1000形」は、全長が二回りくらい長いです。



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 「復活国鉄色」のモデルなので、Hゴムはグレーではなく黒色表現ですね。



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 KATOの「12系客車」を連結してみると、車間はこんな感じです。



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 なかなか良い雰囲気です。
 (^_^)



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 ジャンク扱い品でしたが、走りはとてもスムーズ。
 「EF60形」としては最新のモデルだけあって、ディテールも抜群です。

 よい買い物ができました。