「ED78形」は、1968(昭和43)年に登場した国鉄の交流式電気機関車です。

 奥羽本線の急勾配区間である「板谷峠」において、主に「EF71形」とペアを組んで活躍しました。
 その「EF71形」とは基本的な機器が共通化された兄弟機のようなもので、相互を重連した際に総括制御が可能なように設計されています。


 「ED78形」のNゲージ鉄道模型は、1982(昭和57)年に、いわゆる旧マイクロエースから発売されたものが、唯一のモデルとして長年珍重されてきました。

 同モデルは1999(平成11)年に再販されています。
 ・・・が、再販モデルは金型の摩耗か塗装のせいかは不明ですが、モールドがややダルくなっているという評価もあるようです。

 今回私が入手したのは、その再販版のモデル。
 通販ショップで激安でした。



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 「EF71形」を持っていると、どうしても揃えたくなるのが、この「ED78形」です。

 品番は「A9202」。
 ナンバーが取り付けられていない美品でしたが、カプラーがアーノルトからシンキョーカプラーに交換されていました。



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 トミックスの「EF71形(品番 2144)」と。
 設計時期に20年ほどの差があるため、並べて比べるのは少し酷な気がしますね。



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 ・・・正面から見ると、何か言いたげなブリキのロボットの顔のように見えます。
 (^_^;ゞ



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 このモデルのウィークポイントは、スカートではないかと思います。

 取り付け位置がボディ前面からやや引き気味なうえ、スノープロウが無いため、実車のイメージとずいぶん違う感じ。

 「スノープロウを取り付けてみたらどうかな」と、余分にあるパーツを仮組みしてみましたが、どうしてもカプラーと干渉してしまいます。



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 そこで、スカートごと交換してみることにしました。

 使ったのは、KATOの「ED75 700 カプラーセット(品番3075-3C3
)」です。



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 スカートを交換するには、ボディの分解が必要なのですが、普通に下側から中身を抜こうとしても全く外れません。

 ネットで調べてみたところ、何と屋根をスライドさせたところでネジ止めされているとのこと。
 トミックスの「DF50形」と同じ仕組みですが・・・これはちょっと分かりませんね。

 力ずくで外そうとしていたら、ボディの破損は免れなかったでしょう。
 (>_<)



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 無事に(笑)分解。
 ウエイトの周囲は「よもぎ色」で塗装しています。



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 ヘッドライトの遮光板が黒だったので・・・。



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 ライトの輝きが一段とアップすることを願って(笑)、アルミ箔を貼ってみました。



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 KATOの「ED75-700」用スカートは、上半分をカットし、下半分をボディに接着します。

 カプラーは、アーノルトから「EF66前期形ナックル」に交換。

 「かもめナックル」も試してみましたが、このモデルの場合は線路からのカプラー位置が「EF66前期形ナックル」よりも高くなるため、連結の安定性に支障が出そうでした。



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 オリジナルのスカートを取り外したところ。
 元は台車マウントだったカプラーポケットは、新しく取り付けるスカートに干渉するので、カットしてしまいました。



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 取り外したオリジナルのスカート。

 これはこれで良い味を出しているのですが・・・。

 ジャンパ栓のモールドは、切り取って新しいスカートに貼り付けることにします。



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 ニッパーの先端に乗せていますが、オリジナルスカートのジャンパ栓モールドは、めちゃくちゃ小さいです!

 厚みがあるので、薄くカットしているところです。



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 ボディにASSYパーツのスカートを接着し、テールライトに茶色のマジックで色を入れてみたところ。
 ゴツさを出すために、交換後のスカートにはオリジナルスカートからジャンパ栓を切り取って、追加でふたつ接着しています。

 ・・・何だか見違えるようになりました。
 もの凄い効果です。
 (^o^)

 ナンバーは「9」を選択。
 ウチにある「EF71形」のナンバーが「8」なので、なるべく近いナンバーにしたくて。
 ナンバープレートは、接着しなくてもきれいにセットできます。



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 運転席の内部も「よもぎ色」で塗装してみました。

 モーターは絶好調です。
 さすがに超スロースタートは無理ですが、低速巡航も悠々とこなします。



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 再度、トミックスの「EF71形(左)」と並べてみます。
 今度はあまり遜色がないように見えます。

 こちらは1エンド側。



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 こちらは2エンド側。

 ・・・マイクロエースの「EF70形」と並べてみた時も思ったのですが・・・トミックスの「EF71形(左)」は、少し大きめに模型化されているような気がします。



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 長さも比べてみます。
 上から「EF71形(トミックス)」、「ED78形(マイクロエース)」。

 マイクロエースの「ED78形」は、同時に発売された「EF71形」や「EF64形」と動力が共通化されたために、スケールよりも若干ボディが長めになっているそうですが、トミックスの「EF71形」よりは短くなっています。



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 今度は一番下に「ED76形(トミックス)」も並べてみました。

 ボディ長は、三者三様です。



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 サイドビュー。
 中間台車が特徴です。

 パンタグラフが水平にたためないところは、さすがに設計の古さを感じます。



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 中間台車のアップ。
 実車は「TR103B形」でした。



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 こちらは「ED76形」の中間台車。

 実車は「TR103A形」だそうです。



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 「ED78形」を先頭に、「EF71形」と重連。



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  「ED78形(右)」のスカート&カプラーを交換する前の連結面は、こんな感じでした。



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 「ED78形(右)」のスカート&カプラー交換後の連結面。



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 連結面を斜めから。



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 「ED78形」は、2015(平成27)年にKATOから新規モデルが発売されたため、このマイクロエース製「ED78形」は唯一のモデルではなくなってしまいました。

 KATOの「ED78形」は素晴らしい出来なのですが、同時に発売された「EF71形」とフェイスが同じなので、この「トミックス製 EF71形」&「マイクロエース製 ED78形」くらいの違いがあっても、模型としては個性があって面白いと思います。



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 マイクロエース製「ED78形」は古い設計のモデルですが、「模型の機関車」といった雰囲気があって、とても好きですね。

 スカートの交換などでリニューアルした結果、まだまだ現役でいけそうです。
 (^_^)v