「DD54形」は、1966(昭和41)年に配備が始まった2,000馬力級ディーゼル機関車で、箱形の斬新なスタイルと、2軸2基の動力台車とは別に、重量分散のために車体中央部に1軸の中間車輪が設けられているのが特徴です。

 Nゲージ鉄道模型では、1979(昭和54)年にエーダイが「DD54タイプ」として、同形式の大きな特徴である中間の1軸を省略したショーティモデルを発売しましたが、これはあくまでフリーランス。

 「スケールモデル」としての「DD54形」は、1985(昭和60)年にトミックスから発売されたもの(品番 2203)が最初です。

 「ぽちフェス in 博多」で、ジャンク品の山の中に見えた真っ赤なボディ。
 手に取ってみたところ、この機関車でした。

 あまりに安かったので、お持ち帰りです。



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 トミックスの「DD54形」は発売から長らく経過していますが、今のところリニューアルの予定はないようです。

 トミックスの公式HPでも製品検索にかかりません。
 絶版扱いなのでしょうか。



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 ボディを外したところ。
 運転席付近は、ヘッドライトの遮光のために黒いプラパーツがはめ込まれています。



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 スプリングウォームで、「ジャーーー」と走ります。
 この音、ディーゼル機関車には合うんですよね。
 (^_^)



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 この個体は、前オーナーさんによって、片方が「KATOカプラーN」に交換してありました。

 こちらは「かもめナックル」に交換することにします。



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 反対側は「マグネマティックカプラー」に交換してありましたが、こちらは裏側からビス止めされています。
 そのせいか、スノープロウが付いていません。



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 「マグネマティックカプラー」と「マニ50形」に取り付けた「KATOカプラーN」の連結間隔は、こんな感じ。

 こちらはこのままにしておきます。



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 フロントビュー。
 このモデルのプロトタイプは、窓枠がステンレス製の初期型(4~24号機)です。



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 ヘッドライト点灯。

 古いモデルなので、カプラー解放てこや手すりなどはありません。



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 サイドビュー。

 ボディが大ぶりで、重厚なシルエット。



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 反対側。

 車体中央の1軸台車も、しっかりと再現されています。



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 屋根はボディと一体モールドです。



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 屋根上ファンのディティール。



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 運転席は、遮光のプラパーツで真っ黒です。



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 エーダイの「DD54タイプ(左)」と連結してみました。

 ・・・うーん、こうして見ると全然違います。
 エーダイの「タイプ」は、ボディの上下方向が短く、「EF65形」から流用された台車がかなり大きいです。



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 連結面。
 左が「エーダイ」の「タイプ」。

 「DD54形」といえばハト胸が特徴ですが、ボリュームが全然違っています。



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 奥がエーダイの「タイプ」、手前がトミックス。

 トミックスのモデルは、ボディ側面の「折れ」のラインも的確です。



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 エーダイの「タイプ(左)」も、できる限りのディティールアップを施しているのですが・・・。
 さすがに素性の違いは歴然です。

 ただ、パワーユニットのダイヤルを回していくと、先に起動するのはエーダイの「タイプ」の方。
 トミックスのモデルとは速度が合わないので、重連運転は厳しそう。



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 実車の「DD54形」は、国鉄期待の新鋭機関車として登場したものの、エンジンや変速機に故障が頻発したために、法定の耐用年数に達しないまま次々と廃車されていったという幸薄い機関車でした。 

 そのせいもあったのか、2010(平成22)年にKATOが、2011(平成23)年にマイクロエースがそれぞれ発売するまで、「DD54形」といえばトミックスのこのモデルしかない時代が、なんと25年も続いたのです。

 古いながらも実車の特徴をよく捉えており、雰囲気十分なトミックスのモデルですが、エーダイのモデルに倣って、少しだけディティールアップしてみることにします。