昭和50年代末、トミックスは主力の「ニューパワーユニット(品番 5001)」に加え、新型のパワーユニットを市場に投入してきました。

 それがこの「DXパワーユニット(品番 5011)」です。

 その名のとおり「
ニューパワーユニット」の上位機であり、D.C.出力が低い(0.3A)という「ニューパワーユニット」の問題点が改善されています。

 


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 箱はシンプル。
 やはり「C57形」が描かれています。

 ウチでは1986(昭和61)年にやっと購入した2台目のパワーユニットで、以前からあった「ニューパワーユニット」と合わせると、複線で列車を別々に制御することが可能になりました。

 実現したときは嬉しかったですね。



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 「ニューパワーユニット(写真の上)」と比較すると、箱が一回り大きくなりました。



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 「ニューパワーユニット」と同様、取扱説明は、箱の中に印刷されている仕様です。

 D.C.出力は、「
ニューパワーユニット」の0.3Aから0.7Aに強化されています。



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 外観。
 「
ニューパワーユニット」との最も大きな違いは、進行方向の選択が、プッシュボタン式になっているところ。

 つまり、ダイヤルひとつで進行方向を逆転させるというナイスな機能が、オミットされているのです。
 これは本当に残念・・・。
 (>_<)



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 背面。
 「
ニューパワーユニット」と同じく、プッシュボタンを押し下げて端子を差し込む仕組みですが、改良されてボタン上部にへこみが付けられています。



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 列車の進行方向は、DIRECTIONスイッチで選択します。


 ところで、この「DXパワーユニット」は、「5011」の他に「5006」という品番のものがあります。

 これは製造メーカーの違いによるもので、品番「5011」は本体表面に「TAISEI KOGYO」の表記があり、品番「5006」の方は「F.B systems corp.」となっています。

 他にも、電源スイッチの形状も異なりますが、スペックは全く同一です。



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 スイッチオン!
 品番「5011」では、電源スイッチはプッシュ式です。



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 ダイヤルを回すと、LEDの出力インジケーターが伸びていきます。

 電圧制御はトランジスタ方式。
 「ニューパワーユニット」と異なり、低電圧でも起動する最近のM車でもスロー運転が可能なのは、上位機種の面目躍如といったところ。



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 高出力になるとインジケーターが緑から赤になりますが、通常の走行であれば、こんなにダイヤルを回すことはまずありません。



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 「ニューパワーユニット(右)」とジョイナーで連結。

 「DXパワーユニット」の方が一回り大きく、重量もあります。

 現行の「TCSパワーユニット N-1001-CL」と比べると、大きさはそれほど変わらないのに、かなりの重さを感じます。



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 1984(昭和59)年のトミックスのカタログ(品番 7008)では、発売予定品としてイラストで紹介されていました。



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 この「DXパワーユニット」は、主力機だった「ニューパワーユニット」と比べると知名度が低いようで、中古でもあまり出回っていないマシンですが、低電圧で起動するM車でもスロー運転が可能ですし、出力も特に不足は感じません。

 トミックスの現行レール「ファイントラック」に接続するには、フィーダーにひと工夫要りますが、ウチでは「TCSパワーユニット N-1001-CL」に次いで、まだまだ現役稼働中です。